杏童占い奇譚 その一

こんにちは。杏童です。

少し前までは鎌倉の鶴岡八幡宮のすぐ近くで、いわゆる「隠遁生活」っていうやつを
2年ほど送っていたことがあります。

住所は鎌倉市雪ノ下1−11。まさに八幡宮のお隣り、あの段葛の道が庭みたいな場所に住み、
毎日毎日本を読んだり、気が向けば原稿用紙に向かってみたり、
今から思えば、ひどく優雅でのんびりとした時間を楽しんでおりました。

しかし、引越しして半年ぐらいたった時のこと。突然、原因不明の
のどの痛みに悩まされるようになったのです。
風邪をひいてこじらせたわけではありません。咳がでるわけでもないのです。

でも、日常的に疼痛がおさまらず、ご飯をのみくだすときなど、
非常に不快なひっかかりを感じるようになりました。
さすがに一ヶ月それが続いたとき、イヤな予感を覚えました。

それでも、あまり深刻に考えるのは私の性分ではないので、
自分なりに市販薬を飲んでみたり、煙草を軽めのものに変えてみたり、
なんとか症状改善のため、自助努力を重ねてはおりました。

しかし、それから半年を経過しても一向に治まらず、むしろ悪化の気配が。

えたいのしれない不安感は日ごとにふくらみ、毎日、段葛の道を歩きながら、
正面の八幡さまに向かって我知らず真剣に祈っている自分を発見したとき・・・

ようやく病院の門を叩く決意をしました。正直言って、
ほとんど喉頭ガンかもしれないとまで思い詰めていました。

しかし、病院に行ってあらゆる検査をしてもらいましたが、結果は「異常なし」。
「どこも悪くないですよ〜」と先生からの説明を受け、
ほっとするやら、そんなことはない!と、
なんだか妙に腹が立つやら・・・。

実際、我慢ならないほどの痛みが現実にあるのです。
しかし、科学的検査においては、なんら健康人と
変わりがないとの判断が下されたわけです。

であるなら、あとはもう真の原因は、科学が解明できない、
目に見えない世界の領域にあるとしか考えようがありません。

私は方位盤を取り出し、のどの痛みが起こり始めた頃に思いを巡らせました。
半年前に自分が何かやったこと、行ったところ、出会ったもの・・・。
ひとつだけ、思い当たることがありました。

私は、家具やアンティークの品々が好きで、日頃から少しずつ集めたりする趣味があります。
中でも昔から「お面」に興味があり、アフリカの原住民のお面、
ナバホ族のお面、京劇のお面、日本の能面など、
長年かけて集めた世界各国の約20ものお面を、あるときふと思い付いて、
廊下の壁面に飾っていたことを思い出したのです。

そして、ずらりと並ぶお面の前には、鎌倉時代のものと思われる「小柄(こづか/小刀のこと)」を置き、
雰囲気を楽しんでいました。

私は気づいた瞬間、どきっとしました。
まてよ・・・これがもしかして厄を呼んでいる・・・?
方位盤で分析してみると、確かにいけませんでした。

いちばんいけなかったのは、お面コレクションの両端に飾ったふたつの日本の能面と、
そのちょうどその下の中央にくるように偶然置かれていた古い小柄との位置関係でした。

この三つのものを結ぶ三角形のエリアに非常にネガティブな「気」が生まれており、
さらに悪い事には、その三角形の頂点からのびる延長線が、
まっすぐ鶴岡八幡宮を貫くような恰好なっていたのです。

八幡さまは、古来の武将たちが戦勝祈願に訪れていたような場所ですから、
そんな気が外から向かってくれば、たちまち「返し」の気が送られてしまいます。
つまり、私は自分でいつのまにか、ものと神仏の気が火花を散らすような空間をつくりあげ、
その中で暮らして体調を崩していたのです。

理由がわかったからには、即日お面を壁からはずし、小柄もきれいさっぱり片づけました。
すると・・・です。それから3日以内に、私を苦しめ続けた
あのしつこいのどの痛みは、見事なほどあざやかに消え去りました。

この話で怖いのは、私に例の鎌倉時代の小柄を買った記憶がまるでないことです。
いつの頃からか、私の荷物のなかに何げなく存在していたのです。

小柄は決して状態のよいものではなく、ボロボロと言ってもいい代物です。
しかし鎌倉時代(この事件があったときに骨董商に鑑定してもらったのです)のものともなれば、
いくらボロボロでも廉価で購入できるはずがありませんし、そんな高いものを自分の意志で買っていれば
忘れるはずなどないのです。しかし、あの錆びたちいさな刀は、いつのまにか私の手元にあった。

まるで私の眼を盗むようにしてひっそりと我が家に紛れ込み、そこに存在していたのです。
「信じられない」という方ももちろんおられると思いますが、でも、なんだかとても”鎌倉らしい話”ではありませんか?

皆さんも突然の体調不良や運気の低迷に見舞われたら、お気をつけ下さい。
家のなかに何気なく飾っている人形やお面、古い家具など、「エネルギーの強いもの」たちが
原因しているかもしれません。

そういえば・・・とお心当たりのある方は、そのものの写真と家の間取り図をお持ちになって、
どうぞ私のところへ相談にいらして下さい。


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